新型コロナウイルスの影響で孤立する一人暮らしの高齢者
新型コロナウイルスの影響で、今年の年末はステイホームする人が増えると思いますが、その中でも重症化のリスクが高い高齢者の方は、もっと自宅に籠る事になりそうです。
ただ、コロナ禍が長期化することで、心配になってくるのが高齢者の方の精神状態と活動の低下です。
特に、一人暮らしの高齢者の方は、家族や近所の友人との交流も減り、より一層、孤独感をはじめとする社会的孤立が強り、意欲の低下が起き、そして、活動が減るので、運動量も減り、フレイル (虚弱)を招くとの事です。*1
息子娘世代としても、特に一人暮らしの高齢の実家の親の健康状態については大変心配な状況かと思います。
直接会うのが難しい状況の中で、せめて孫の元気な姿を見せてあげたいところですが、スマホやWiFiが無いおばあちゃんやおじいちゃんとオンライン帰省をするのはなかなか困難です。
まごチャンネルの利用が高齢者の方のフレイル解消と認知症予防にも好影響の可能性有り
家族をつなぐ「まごチャンネル」利用者の97%が家族・友人との会話増。専門家「身近な人との交流は高齢者の健康や生活の質の維持・向上に重要」出典:PR Times
ただ、最近では、一人暮らしの高齢のおばあちゃんおじいちゃんでも簡単に設置ができて操作ができてテレビの大画面で孫の動画を見ることができる「まごチャンネル」がオンライン帰省に使えるということで評判になっています。
そして、この「まごチャンネル」が、コロナの影響による、高齢者の自宅引きこもり、そして、そこからのフレイルの悪化の悪循環を断つことに役に立つかもしれません。
その「まごチャンネル」を制作、販売する株式会社チカクが、50代から90代の「まごチャンネル」利用者を対象に、家族・知人とのコミュニケーションの変化に関する調査を実施しましたところ、「まごチャンネル」利用者の97%が家族・友人との会話が増えたことがわかりました。*2
それから、国立長寿医療研究センターによる認知症発症リスクの研究結果によると、”友人と交流し、地域の活動に参加するなど、社会的なつながりが多い高齢者は、認知症の発症リスクが46%低下する”との事です。*2
ということで、まごチャンネルの利用が高齢者の方のフレイル解消の助けになる可能性があることが分かりました。その上、コミュニケーションが増えますので、認知症予防にも好影響となりそうです。
コロナ禍での高齢者を自治体がまごチャンネルを使ってサポート

高齢者率が47.1%(平成 30 年)で過疎化が住む宮城県の七ヶ宿町では、新型コロナの影響で、家族の里帰りが難しい状況が長期化し、町内に住む高齢者の家族のつながりの喪失や見守りへの不安を解消するために、地方創生臨時交付金の一部を活用して、「まごチャンネル」を購入し設置する町民に対して、補助金を交付する「家族の絆ほほえみ事業」を実施することになりました。*3
高齢者が簡単に使えて、離れた家族を繋ぐ「まごチャンネル」が、町内の高齢者の孤独感や社会的孤立の解消に役立てたいとの事で、今年は、全世帯の3分の1に当たる200世帯の導入を目指します。
特に今年の年末年始はコロナの影響で、特に一人暮らしのおばあちゃんやおじいちゃんには厳しい状況になりそうです。
まごチャンネルは、WiFi不要で、本当にどんな高齢者でも簡単に使える仕様になっています。
とっても精神的につらい状況の、おばあちゃんやおじいちゃんに、まごチャンネルを贈って、孫の元気に動く姿を実家のTVに映してあげて、実家の親を喜ばしてあげてはいかがでしょうか?
参考資料
*1 新型コロナウイルスが気になり自宅に引きこもる高齢親。フレイルの心配も?
小菅 秀樹(LIFULL介護 編集長/介護施設入居アドバイザー)https://kaigo.homes.co.jp/qa_article/147/
*2 家族をつなぐ「まごチャンネル」利用者の97%が家族・友人との会話増。専門家「身近な人との交流は高齢者の健康や生活の質の維持・向上に重要」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000015422.html
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